肛門嚢炎について

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

🐶犬や🐱猫の肛門の下左右(時計でいうと4時と8時の方向)には、肛門腺という臭腺が一対あり、袋状になっています(肛門嚢)。
肛門腺からは細い管が出ており、押すと中身の分泌物が出てきます。通常は排便時にある程度この分泌液を一緒に排泄します。中にはあまりできない子もいます。
下痢や便秘などの消化器症状、加齢、肥満など、様々な要因で分泌物の性状の変化や排泄不良が起こると、肛門腺が過剰に溜まっていきます。この状態が続くと細菌が感染して炎症を起こし、痛みや腫れが出ます。さらに悪化すると肛門嚢が破裂し、穴が開いて、そこから出血とともに膿状の肛門腺が排出したりします。これが肛門嚢炎です。

治療❤️‍🩹としては、初期であれば抗生剤など内服薬💊のみになりますが、膿が溜まって痛みが激しい場合は内服に加え、外科的に切開して排膿と洗浄薬剤注入を行います(既に破裂して穴が空いている場合も薬剤注入を行います)。破れてしまった箇所の皮膚は経過とともに塞がります。
あまりに何度も繰り返すようであれば、外科手術で肛門嚢自体を取る方法もあります。

予防としては、日頃から肛門腺のケアをすることが何よりも大切です。溜まる頻度はその子その子によりまちまちですが、🐶わんちゃんであればまずは1ヶ月に1回くらいが絞る目安になります。🐱猫ちゃんは溜まらない子も多いのですが、やはり気になる方はまずはわんちゃんと同じ頻度でチェックした方が良さそうです。その時の溜まり具合により、次回確認するまでの期間を決めていきます。

絞り方としては、先述した箇所(肛門の四時と八時の方向)にある袋状構造を指で掴み、奥から手前に押し出していきます。あまり強く押しすぎると痛がるので注意です。肛門嚢炎は再発が多い病気のため、なかなかご自宅でケアできない場合には、病院やトリミングでも行っています。🏥🩺
普段の通院や予防接種の際に一緒に、溜まっているか確認することもできますので、気になった方はぜひご相談ください。💁🏻‍♀️(ITO)20220217

 

 

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