ウサギの歯について

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

 今回のテーマはウサギの歯です🐰

ウサギの歯科疾患はウサギの病気の約20%を占め、1~2kgの小さめのウサギやメスよりオスに発生が多いとされています。今回のコラムでは犬や猫とは大きく異なるウサギの歯の特徴を紹介します💁🏻‍♂️📖
哺乳類の歯は前から順に切歯、犬歯、前臼歯、後臼歯と呼びます。犬の歯式は上顎が3・1・4・2、下顎が3・1・4・3の計42本であるのに対して、ウサギの歯式は上顎が2・0・3・3、下顎が1・0・2・3の計28本です。
歯式の違いは食生活が大きく影響しています。犬は肉を噛み切ることに特化した歯をしています。一方、ウサギは草を磨り潰すことに特化した歯へと進化し、犬歯は失いましたが、すべての歯が一生伸び続けるという性質をもちました。このような歯を常生歯といい、ウサギの切歯は一カ月で1cm以上伸びます😲
この常生歯をもつウサギには、野生下でみられない病気が多数みられるようになりました。ウサギの歯は繊維質に富んだ食事を摂ることで、歯の咬み合う面が擦り減り、長さが一定に保たれます😌しかし、ウサギが好むペレットやドライフルーツなどを多給していると、歯がうまく擦り減らず、本来とは異なる方向に歯が伸びたり、一部の歯が削られずトゲ状になることがあります🤔このような状態を不正咬合といいます。

主な症状として、食欲低下、よだれ、はぎしり、下痢などがみられます。特にトゲ状に伸びた臼歯が舌や頬の粘膜面を傷付けると、食事を全く摂らず、著しい体重減少がみられたり、多量のよだれで口周りの皮膚に炎症を起こすこともあります

不正咬合により、口腔内の環境が悪化した場合、歯は先端だけでなく、歯の根元側に伸びていくことがあります。この位置は細菌が侵入しやすい場所でもあり、下顎の歯の根元で炎症が生じると、コブ状の膿瘍が形成されることがあります。
また上顎においては、その周囲に目と鼻をつなぐ鼻涙管という管が位置しているため、歯の根元が伸びることにより圧迫され、過剰な涙やめやにがみられこともあります。中には眼球が突出する例もあります。😱

不正咬合を予防するために何より重要なのは普段の食事です。ウサギの食事では、牧草:ペレット:その他(野菜や果物)の割合は6:3:1が理想とされています。🥬🥕🥦🍎中には牧草を食べなくなったウサギもいるかもしれませんが、2番刈りや3番刈りのチモシーから慣らしていくのもひとつの手かもしれません🌱☘️
遺伝的に不正咬合になりやすいウサギもいますので、前述した症状などがみられましたら、一度診察にご来院ください👨‍⚕️👩🏻‍⚕️(C)20201115

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ねこカフェ

当院の癒しスペースねこ部屋😺
実はスタッフのお昼休み時間に現れる癒しの場🐾
普段はケージに入っているスタッフ猫達のリフレッシュタイム&スタッフ御用達のネコカフェ🤗なのです。お弁当食べられないように気をつけて遊んでください💓

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犬のドライアイ

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

こんにちは。今回のテーマ[犬のドライアイ]です。 👀🐶
犬の乾性角結膜炎は、別名「犬のドライアイ」とも呼ばれ、涙腺から分泌される涙の量が十分でない、目の形状の不具合などから涙💦が角膜👁(眼球の表面の透明な部分)に十分に行き渡らないことによって角膜が乾燥する状態のことを言います。

最も多い原因は、免疫系の細胞による涙腺の破壊によるものですが、ウイルス性疾患、薬物反応、アレルギー、外耳炎、外傷なども原因は様々です。

ドライアイの症状は、ネバついた黄緑色の目ヤニが出たり、目を眩しそうに閉じたりします。角膜を明るいところで眺めると、黒くモヤがかかったように見えたり、結膜(白目)が赤くなったりします。これは、角膜や結膜が乾燥し傷つきやすい状態になっていて、炎症を引き起こします。重症化すると角膜の透明度が落ち、視力障害や失明してしまう場合もあります。😱

 好発犬種としては、ヨークシャー・テリア、チワワ・ボストン・テリア、シー・ズー・ミニチュア・シュナウザーなどがいます。🐾
ドライアイが進行する前にできるだけ早めに気づき、治療を始めるのが望ましいです。粘り気のある黄緑色の目ヤニが出ていたり、目を眩しそうにしていると感じれば、一度受診されることをお勧めします。ドライアイの治療には、点眼薬での治療が必要となりますので、気になる方は当院にご相談下さい。🤗🐶
(Y)20201108

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肥満について

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

今回は肥満についてのお話しです。😅

食べ物が美味しい季節になりましたが、近年、人間だけでなく、ご家庭で飼育されている動物たちも、肥満になりやすい傾向があります。🙀
大まかな目安として、体を触った時に肋骨を感じることができなければ、肥満となります。☝️

肥満になると、さまざまな疾患を患う可能性が高まります。
例えば、糖尿病、関節炎、心疾患(循環器疾患)、尿路結石症などです。
品種、生活習慣、不妊手術の有無などにより肥満へのなりやすさは異なりますが、一番はやはり、食餌が主に影響を与えます。🍖
動いて消費するエネルギーより食餌で摂取するエネルギーが多いと、脂肪が臓器にたまり始め、機能を低下させます。
また、動くことが困難になっていき、体重を支えきれなくなり、関節症を患います。

一般的に減量は、関節を痛めないよう、まずは食餌管理で行なっていきます。
食餌量を正しい範囲内で減らしたり、減量用のフードの力も借りたりしつつ、定期的に体重を計測していきます。

健康的に痩せていくためのサポート、アドバイスは随時させていただいておりますので、気になる方は是非ご相談ください。

(ITO)20201101

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横隔膜心嚢膜ヘルニア

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

こんにちは😊

今回は「横隔膜心囊膜ヘルニア」という少し珍しい症例が続きましたので、ご報告します。この横隔膜心嚢膜ヘルニアという病気は一般的に生まれつきの病気になります。
お腹の臓器が胸部(心肺のエリア)と腹部(肝腎消化器のエリア)を分ける膜(横隔膜)を突き抜けて胸の中の心臓を包んでいる膜(心膜)の中に入り込んでしまっている状態の病気です。心膜の中は心臓とお腹から潜り込んできた臓器がギューッと押し合った状態になります。ですので、疲れやすく呼吸が苦しく、開口呼吸や努力呼吸を行うことも多いです。突然死を引き起こすことも多い病気で大人まで育たないことも多いです😮診断はX線(レントゲン)検査を行うことが一般的です。

写真🙀を載せましましたが、普通なら横隔膜によってしっかりと分かれている腹部と胸部が繋がって見えます。造影剤を飲んだ後に撮ると、普通ならお腹の中に映らなければいけない白い影が、胸の中の心臓と重なって見えるので、一目瞭然です。

今回は当院にて手術を行いとても元気にしてあげることができました✨😸 心当たりの方、まだ検診を受けていない方、一度確認してみることをお勧めします。 引き続き健診プランも受け付けています。お気軽にご相談ください。

😊(ITO.T) 20190121

 

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椎間板ヘルニア

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

獣医師の伊藤です。今回のトピックスは
ワンちゃんの「椎間板ヘルニア」についてです

「椎間板ヘルニア」とは
首、背骨や腰骨など椎骨の継ぎ目部分でクッションのような役割をする組織の椎間板が何らかの原因でずれてしまい、脊髄神経を圧迫している状態の病気です。
場所や程度により症状は異なりますが、激しい痛みの他、肢に麻痺が起こったり、歩行困難や排泄障害を起こしたりします。

椎間板ヘルニアの要因は、一般的には加齢によるものや、遺伝的要因のもの(軟骨異栄養症の遺伝子を持っている犬)などがあります。ダックスフンドやコーギーなど、胴長の犬種の他、フレンチブルドック、ビーグルなどの犬種が多いようです。若齢で発症することもあります。
椎間板ヘルニアの予防やケアの注意点としては、まず子犬の時期からバランスの良い食事と適度な運動でしっかりした身体を作ることが大切です。また、肥満体型で過体重だったり、痩せすぎで骨格を支える筋肉量が不足していると関節に負担がかかり病気の原因にもなります。標準体型を維持することも大切になります。ケースによっては食事指導が必要になる場合もあります。加えて日常生活ではスリップによる発症防止のために足裏のケアを行い、合わせて無理な姿勢からの急な動きや着地などにも気をつけることが大切です。

治療方法は、症状の程度や進行状況によって選択しています。軽い麻痺の場合は内科療法で注射や内服薬、サプリメントで回復を目指します(現在は非常に有効な関節用のサプリメントがあります)。繰り返しの発症や進行早い重症例の場合には外科手術が適応になることがあります。手術は当院で行っています。この場合手術までの期間が開いたり、神経障害の程度によっては軽度の麻痺が残るようなこともあります。治療法は症状、経過、進行状況により変わりますので適応については診療時にご相談ください。術後のリハビリはご家庭で行っていただくことがメインになりますが通院で行うこともあります。

術後管理やリハビリを含め、椎間板ヘルニアの治療はオーナーさんのサポートが不可欠になります。また、早めに対策をすることで進行を遅らせることもできるので、もしもお気付きのことがありましたらご相談ください。

(ITO) 20190616

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子宮蓄膿症

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

今回は子宮蓄膿症についてお話させていただきます。
子宮蓄膿症とは、子宮内に大腸菌などの細菌が感染することで膿が溜まる病気で、さまざまな症状を引き起こします。子宮の細菌感染は、女性ホルモンの影響を受けやすく、避妊手術をしていない中高齢以降での発症が多くなります(もちろん若齢でも発症することがあります)。動物種では比較的犬に多く見られる傾向があります。
比較的発症の多いワンちゃんの症状の特徴は、

1)異常な血液や膿が外陰部から出る。(出ない場合ともあります)
2)水をよく飲む。
3)生理周期の乱れ、外陰部が腫れている。
4)食欲の低下
5)目の充血がある。
これらのいくつかがあれば要注意です。発情期終了の1か月後に発症することが比較的あります。

病気が進行すると元気や食欲がなくなったり、吐き気下痢、多飲多尿といった症状が見られ、重症になると細菌感染によるショックや内臓障害を起こし、死に至ることがあります。
子宮蓄膿症の最適な治療は、外科的に蓄膿した卵巣子宮を摘出手術をすることです。健康状態によりすぐに手術ができない場合や手術期間の管理が必要な場合はさらに抗生物質や点滴などのしっかりとした治療管理が必要になります。
予防は出産を希望されないのであれば、リスクの少ない若いうちに避妊手術をすることが効果的です。
避妊手術は蓄膿症以外にも、子宮や乳腺の腫瘍や病気を防ぐことにも効果的です。(詳しくは「避妊去勢」の記事(下記リバイバル記事)も併せてご覧ください。

陰部からの異常な分泌物や多飲多尿などの異常がみられた場合は、早めに当院にご相談ください。

(ITO)

(リバイバル記事)

不妊手術について少しお話しさせていただきます

不妊手術のメリットは、まず何といっても、望まない繁殖の防止ですね👐
次に、生殖器に関わる病気の予防です🌠
また最近では一緒に生活しやすくなるように問題行動の抑制が期待されています(*・ω・)人(・ω・*)✨  メスでは、早期の避妊手術によって乳腺腫瘍の発生率を抑えられることが分かっています。精巣がお腹の中から外に出ていないオスやウサギさんのメスは、悪性に腫瘍化しやすいことが解っているので、比較的早期の手術をお勧めしています。

少しだけ理解しておくデメリットもあります。
それは、少し太りやすくなる傾向があることです💦
しかし最近では、カロリーコントロールされた術後フードを利用することで、サポートが簡単にできるようになりました🍴
また、手術は全身麻酔を使用しますが、予め術前検診を受けていただくことでリスクを減らし、より安全で適した麻酔管理を行っています。

不妊(避妊・去勢)手術をする時期は、当院では概ね6ヶ月以降を目安にしています。ただし成長には個人差もありますので、外来にて手術の時期や注意点等の相談をお受けしています。お気軽にご来院ください🏥

(ITO)  20190820

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避妊去勢手術

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

こんにちは。年末に近づき、避妊・去勢手術のご相談ご予約を受けることが多くなっています。そこで今回 当院での不妊手術についてお話しさせていただきます。

まず不妊手術のメリットは、
1) まず何といっても、望まない繁殖の防止。
2) 最近では、生殖器に関わる病気の予防効果が重要になっています。
(最近では問題行動の抑制が期待され、一緒に生活しやすくなるといわれています。)

A)メスの避妊手術について
メスでは、早期の避妊手術によって乳腺腫瘍の発生率を抑えられることが分かっています。また子宮に膿が溜まってしまう命に係わる病気を予防できます。高齢になって発病してからの治療はより負担がかかる為、若くて元気があるときに済ませておきましょう。実は、一括りに避妊手術と言っても、大きく分けて2つの方法があるのをご存知でしょうか?1つ目はホルモンの分泌を担う卵巣だけを摘出する方法、もう1つは卵巣と合わせて子宮を一緒に手術する方法です。当院では卵巣と一緒に子宮も手術する術式を選択しています。この術式で病気予防の確実性が高まると考えています。また近隣臓器の様子も同時に確認することができます。

B) オスの去勢手術について
オスの場合は前立腺肥大、腫瘍・肛門周囲の腫瘍、お尻のヘルニアなどを予防できます。.時々見られる精巣がお腹の中から外に出ていない場合、高率で悪性に腫瘍化しやすいことが解っています。この場合も比較的早期の手術をお勧めしています。メス同様に高齢期に入る前に手術をうけることをお勧めします。

当院での手術は予約制で予定日を決めてから 日にちに合わせて手術前検査を行い安全に手術を受けていただけるようにしています。末永く健康でいられますようにお手伝いさせていただきます。

(ITO) 20191130

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猫の尿石症について

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

今回は猫の尿路結石症についてお話しします。

尿路結石症は尿石症とも言われ、猫の泌尿器疾患の中で多い病気のひとつです。腎臓→尿管→膀胱→尿道といった尿路のどの場所に結石ができるかによって、その症状や緊急性は異なります。結石が尿管に詰まってしまうと、激しい痛みを伴うことが多かったり、尿道に詰まってしまい排尿できない場合も短期で命に関わってしまう状況になります。

どうして尿路に石ができてしまうのか?不思議に思われる方も多いかと思います。主に食事で過剰に摂取されたミネラル分が尿に出て長時間留ってしまったり尿が濃縮していたり、感染を起こすなどで結石が形成されます。

猫にみられる尿路結石で代表的なものは以下の3つになります。

①ストルバイト
5歳未満の若猫でも多く、マグネシウムを多く含んだ食事や尿濃縮、尿路の細菌感染などが原因となります。検査では結晶の多くは四角くカットされた宝石のようにも見えます。この結石は一度形成されても、食事療法で溶かすことが可能です。

②シュウ酸カルシウム
中~高齢の雄猫でも多く、ナトリウム、カルシウム、シュウ酸を多く含む食事やお水を飲む量が少なかったり肥満などの体質が原因のひとつとされています。検査では結晶の多くはピラミッドみたいに見えます。この結石は溶解することができないため一度大きく成長すると、外科的に摘出する必要があります。この結石に対応した食事の管理も大切になります。

③尿酸塩
上記2つの結石と比べて発生率は低いですが、この結石が存在する場合は何らかの基礎疾患を持っていることが多いため、さらなる診察が必要になります。

これら尿路結石症の予防には飲水量を増やすことが大切です。そうすることで尿量が増え、尿中の結石の成分も薄くなります。特に冬場は飲水量が減ったり、活動性が落ちたり、排尿を我慢する状況が続くため、より注意が必要です。またおやつで煮干しなどのミネラル分の多いものを多量にあげているのであれば、食事内容を見直す必要があります。

これら尿結石症の管理には対応した処方食が効果的です。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお尋ねください。(C) 20201012 続きを読む 猫の尿石症について

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