見た目でわかる子猫の週齢別の特徴

外猫のさかりの声が聴こえてくる季節になりました。この時期になると、子猫たちを見かけることがあるかもしれません。今回は見た目でわかる子猫の週齢別の特徴を紹介します。

😺生後0日から1週齢
出生直後の体重は90~110g程度で、健康であれば1日当たり10~15gずつ増えていきます。出生後しばらくはまぶたが閉じているのが正常です。自力歩行はできないので、母親がなめて転がして自分の乳首をあてがいます。排尿排便も自力ではないため、母猫が子猫の陰部をなめて刺激します。母親がいない場合は、濡らしたティッシュやガーゼなどで、人が子猫の肛門と陰部をやさしく刺激し排泄を促する必要があります。

😺生後1~2週齢
体重は150~250g程度に成長します。目は7~10日齢で自然と開きます👀。視覚はまだ未発達なため、子猫の目は焦点が定まっていません。母親の乳首は視覚ではなく、においと触覚で探します。人工乳🍼で育てるときは、人が飲み口を子猫の口に持っていかなければなりません。前肢による遊泳歩行が可能となるため、おなかが空くと自分からモゾモゾと移動して母親のおっぱいを探すようになります。このとき後肢で立ち上がることはできずに、後肢を引きずるように移動します。

😺生後2~3週齢
体重は250~400g程度に成長します。視覚は未発達で視界はぼやけていますが、ミルク🍼を飲ませてくれる人や世話をしてくれる人を見分けられ、知らない人には警戒などの反応が見られるようになります。前肢と後肢を使った歩行が可能となりますが、ふらつき、足がもつれて転びやすいです。同腹子と遊びはじめ、互いの耳、尾、足先などに噛み付くようになります。

😺生後3~4週齢
体重は350~550g程度に成長します。視覚が発達し、対象物をじっと見つめる時間が長くなり、人を区別できるようになります。歩行はだいぶしっかりしてきて、一瞬走ったりできるようになります。自力で排尿排便ができるようになり、トイレも使えるようになります。🦷歯は乳前歯および乳犬歯が萌出しはじめます。

😺生後4~5週齢
体重は生後4週齢で450~700g程度に成長します。視覚がしっかりして人の顔を見分けられるようになるため、知らない人が近づいて来ると、すばやく逃げるか隠れるようになります。👀聴覚が発育し、周囲の音、知っている人の声などに反応するようになります。トイレの場所を覚え、自分で💩排尿排便ができるようになります。🦷歯は乳前臼歯が萌出しはじめます。皿のミルクをなめ、柔らかい離乳食を食べはじめます。誰かが食べていると同腹子も真似をして同じものを食べるようになります。

子猫は生まれた直後や離乳期に病気を患いやすく、毎日の観察と適切な管理が大切です❤️
何かお困りのことがありましたら、当院までご連絡ください。健康で健やかに育つよう検診や予防開始時期のアドバイスなどもいたします。(C)20210628

ブログTOP
アリス動物病院(川越市・動物病院)

マラセチア症

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

今回のテーマはマラセチアです。
マラセチアとは3μm~5μmほどの非常に小さな卵円形をしているカビ🦠の仲間で、皮膚や耳👂の中に常在しています。
マラセチアは皮脂を栄養としており健康な皮膚では少量なため問題は起きません。しかし、皮膚の状態の変化や他の病気が元でマラセチアが増殖することで症状を引き起こします。
マラセチアが増殖する原因として過剰な皮脂や多湿、皮膚のバリア機能の低下があげられます。また、アレルギー性疾患、細菌性疾患も起こる原因になります。
マラセチアの症状は耳、口、脇の下、股の内側、肛門周囲または全身にみられます。症状としてはチョコレート色の臭いの強い耳垢が特徴的です。痒みで顔や耳を掻いたり地面に擦り付けたりもします。皮膚を傷つけ皮膚炎を起こし、耳のマラセチアが増殖することで外耳炎を引き起こします。他の症状として様々なフケ、皮膚が色素で黒ずんだり、脱毛や紅斑、苔癬化などです。また、マラセチアは他の疾患と随伴して発症するため、アトピー、ノミアレルギー、食物アレルギー、脂漏症などの病因を考えておく必要があります。
マラセチアはあらゆる年齢及び犬種の成犬に発症します。特にマルチーズ、シェットランドシープドック、プードルなどに発症が多いです。また、季節としては湿度が上がる梅雨の時期に多くなります。

マラセチアの症状を疑う場合、有効な診断方法は鏡検です。綿棒で幹部皮膚あるいは耳道を擦り、またはセロハンテープで患部をサンプリングして染色することで容易に検査が可能です。
治療法は原因となる要因の治療とともに抗生物質と抗真菌剤の長期治療およびシャンプー療法の併用です。
マラセチアは再発を繰り返すことが多い疾患であり治るのに根気が必要な疾患です。また、他の疾患の早期発見のためにも痒みがあるなど怪しいと思った場合、早めにご相談ください。🐶

20210616(P)

 

 

ブログTOP
アリス動物病院(川越市・動物病院)

乳歯遺残について

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

今回のテーマは「乳歯遺残」🦷です。
犬や猫も人間と同様に子犬🐶や子猫🐱の頃に乳歯が生え、永久歯へと生え変わります。個体によって差はありますが、通常生後5〜10ヵ月のあいだでその生え変わりは完了するといわれています。
しかし、中には抜けるはずの乳歯が抜けずに残り続け、永久歯と重なって生えることがあります。この状態を「乳歯遺残」といいます。これは、特にチワワやトイプードルなどの小型犬でみられることが多いです。
「乳歯遺残」は、口の中で様々な問題を引き起こします。乳歯が残り続けることで、歯並びが悪くなり、噛み合わせが悪くなる「不正咬合」に繋がる可能性があります。それに伴って歯と歯がぶつかって痛みを引き起こしたり、歯が口の中の粘膜を傷付けることもあります。🙀
他にも、食べかすが乳歯と永久歯の間に挟まり、歯垢や歯石が溜まり高率に歯周病を起こしやすくなります。😨
ご自身の愛犬に乳歯遺残を見つけた場合、抜きたくなる人も居るかもしれませんが、自己判断で無理矢理乳歯を抜こうとするのはやめて下さい。途中で欠けて、より抜けにくくなる恐れや口の中を傷つける恐れがあるからです。
基本的には乳歯遺残の治療方法は、全身麻酔をかけた後に残った乳歯の抜歯になります。
小型犬では、体が成熟する生後6ヶ月を目安に去勢・避妊を行っております。当院では、不妊手術で麻酔をかける際に、一緒に乳歯遺残チェックをし、乳歯が残っている場合は合わせて抜歯も行っております。
大切な愛犬の健康を守るためにも、若いうちに乳歯遺残を解消させて、歯周病を予防していきましょう。💁🏻‍♂️🩺
(Y)20210606

続きを読む 乳歯遺残について

ブログTOP
アリス動物病院(川越市・動物病院)