冬の咳

冬の朝の張り詰めた冷たい空気。
冷たい空気を急に吸い込むと咳が誘発され、咳き込む子が増える時期です。

首への刺激で咳が出ることもあるので、引っ張る子には首輪より気管に負担をかけにくいジャケットタイプのハーネスをお薦めしています。可能であればお散歩は暖かい時間を選ばれた方がいいでしょう。咳が出ちゃう子は早朝深夜のお散歩は避けてもらう方が無難かもしれません。

お出かけ時、リビングからいきなり外に出るのではなく、玄関や廊下で少し寒さに慣らしてから出かけてみる、ワンちゃん用の服を着せてみてもらうなど冬場のお散歩もちょっと工夫してもらうとよいでしょう。

咳の多くは気管支の炎症に伴った症状として現れますが、心臓の病気や肺の病気で咳をする場合、両方でなる場合もあります。またワクチンで予防できる気管支炎を起こす感染症もあります。

一般身体検査、聴診、触診、レントゲン検査、エコー検査等を行い原因をさぐり、症状に合わせて内服薬を処方します。

検査で明らかな原因が特定できないこともしばしばあり、季節性のある咳は何かしらのアレルギーの場合もありますし、乾燥して罹りやすい感染症もあります。ちょっとむせただけなら生理現象の範囲ですし、咳もいろいろ。

これって咳なの?続く咳、気になる咳き込み、判別できない時は動画を撮って診察時にお持ちいただくと、診断の際に役立ちます。
気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

20240125 FM

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アリス動物病院(川越市・動物病院)

タマネギ中毒

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

冬はお鍋が美味しい季節。
あったかいシチューもいいですね。

すき焼きや寄せ鍋等々、鍋料理にはネギがたっぷりと使われています。シチューにはタマネギがたっぷり。
ワンちゃんネコちゃんウサギちゃんが、ネギ・タマネギを食べると中毒を起こす可能性があるので要注意です。

ネギ類(ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク等)を食べてしまうと、ネギ類に含まれる香味成分『チオ硫酸化合物』により、赤血球が壊され、貧血を起こしてしまいます。
チオ硫酸化合物は加熱しても分解されないため、生じゃ無いから大丈夫は通用しません。
加熱調理したすき焼きやシチューの煮汁にしっかりと溶け出しているので、汁を舐めたり飲んだりするのも危険です。

主な症状は、貧血、吐き気、下痢、血尿、歯茎が白っぽい、フラつく、呼吸が速い、痙攣、症状が重い場合は命を落とすこともあります。

万が一食べたり飲んだりしてしまったら、すぐに受診を考えてください。
1時間以内なら吐かせる処置をします。
いつ食べたのかわからなかったり、時間が経ってしまった場合は毒素吸着剤や抗酸化剤を処方したり、水分補給の皮下点滴をします。
少量の場合は様子を見ても良いかと思いますが、かかりつけの病院と電話で相談してもらう方が良いですね。

症状が出るのは1-2日経ってからが多く、もしくはそれ以上日数が経過してから。
体重1kgあたりネギ5-10g以上摂取すると注意が必要で、たくさん食べるほど重篤になると言われていますが、明確な量は不明です。
個体の感受性によりけりで、食べてもへっちゃらの子もいれば、ほんのちょっと舐めただけでも中毒を起こすこともあるので、安心はしないでください。

寒い季節はもう少し続きます。
誤食にはくれぐれもご注意ください。

20240116 FM

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