猫ちゃんフェレットさんのフィラリア症予防について

蚊の活動が本格化する前にワンちゃんにはフィラリア検査のご案内を致しました。それぞれの方法で予防を始めている時期でしょう。

お家の中にまで蚊が入ってくる季節を前に、ネコちゃんフェレットさんにもフィラリア予防をお勧めします。

『フィラリア=犬糸状虫』の名の通り、ワンちゃんに多い病気ですが、実はネコちゃんフェレットさんも稀にフィラリア感染が確認されています。
数年前の調査では、10頭に1頭の割合で室内ネコちゃんへの感染幼虫寄生があったとの報告もあり、思ったよりも多い印象を受けます。

ネコちゃんフェレットさんがフィラリアに感染すると、ワンちゃんとは少し違う症状を呈し、気管支炎や喘息のような咳、食欲不振、体重減少、無症状、他の病気との鑑別が難しく、突然死の原因とも言われています。

また、本来の宿主ではないネコちゃんフェレットさんの体内で、フィラリアが成虫になるまで成長することは稀で、あったとしても1-2匹程度。ワンちゃんのように簡便な血液検査で判別することも困難なのが現状です。心臓が小さい為少量の寄生でも症状の発症に繋がってしまいます。

蚊にさされない工夫をすること。
月に1回皮膚に塗布するスポットタイプの予防薬を、蚊の出るシーズン+蚊がいなくなってから1ヶ月後まで(ワンちゃんの予防期間と同じです)使用することで予防は可能です。

予防薬は特別な検査は不要で体重別に処方致します。
お気軽にご相談下さい。

(FM)

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外耳炎?

新緑の時期から気温の上昇とともに増えるのが皮膚やお耳のトラブルがあります。

耳を掻く、よく頭を振る、耳が臭うというような症状があれば、外耳炎を起こしている可能性があるので、早めの受診をお勧めしております。 
外耳炎を放置していると内耳の炎症による平行障害や、耳血腫、眼の炎症、全身性の皮膚炎などに移行してしまうことがあります。

耳ダニ、細菌・真菌感染、異物、アレルギー等外耳炎を引き起こす原因も様々。
必要に応じて、検査や適切な処置、外用薬・内服薬の処方をさせていただきます。

初期の外耳炎は適切な洗浄と外用薬で良化しますが、重度でなかなか治らないタイプもあり、飲み薬が必要になることもあります。

また、飼い主様だと甘えてしまって、ご自宅で毎日点耳が難しい場合には、長期作用が期待できる注入タイプ(計2回来院して頂くことになります)の外用薬の院内処置もございます。

日頃からの耳のチェック、お手入れで早く気づけることもあるので、おかしいな?と思ったらぜひご相談下さい。

20230412(FM)

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ペットと防災対策

3月、9月はスーパーやホームセンターに防災グッズが並び、防災意識の高まる時期です。
もしもの時の備えは人だけでは無く、一緒に暮らしているペットにも必要ですね。

ご自宅での避難生活、避難所での生活、いずれにしろ1週間〜10日ほどのフードやおやつ、トイレグッズ、持病のある子は内服薬や外用薬も余裕を持っておくといいです。

ペット同伴避難といえど、人と同じスペースで過ごせるのは補助犬のみで、ペットの子達は人と離れた場所で過ごすことになります。
普段からクレートやキャリーバッグに入る練習や、飼い主様から離れる練習、いろんな音に慣れる練習も大切なことです。

最後にさいたま市のマニュアルを添付いたしますので、参考にしていただけたらと思います。

20230323(FM)

https://www.city.saitama.jp/001/011/015/006/p055713_d/fil/hinanjomanyuaru.pdf

 

 

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🐰子うさぎをお迎えしたら

今回は🐰子うさぎをお迎えした時についてです。

①まず🐰子うさぎをお迎えする前に、ケージ🏡を必ず準備しましょう。
うさぎは自分の住処(縄張り)を重視するので、安心させてあげるためにも、また放し飼いによる異物齧りや怪我を防ぐためにも、必要です💁🏻‍♀️。
フードボックスや水飲み、トイレ🚾などは勿論、移動用のキャリーや部屋んぽ用サークルも同時に購入しておくことをおすすめします。

②お迎えしたら、まずはケージに入れてあげてください。
この時、トイレ🚾におしっこ💧のにおいをつけておいたり、お迎え元で使用していた牧草🌱なども併せて入れてあげると落ち着くことが多いです。
あまり触らず、慣れてくれるのを待ちます。
トイレ🚾はまずフードと反対側の奥に設置しておきますが、よくおしっこをするところに都度トイレを移動させたり、2つ置きにしておいたりなどし、トレーニングしていきます。

③フードは、主食の牧草(チモシー)を常に食べ放題にしておき、体格と月齢に応じて副食のペレット量を調整していきます(子うさぎの場合は必ず月齢専用のペレットを使用します)。
ペレットを少なくする場合、成長期の6ヶ月未満であれば、カルシウムの多いアルファルファやオーツヘイなどの牧草も併用が可能です。

おやつやペレットなどの与えすぎは、お腹や口腔内の環境に影響したり、チモシー🌱を食べなくなることがあります。
うさぎは体調不良をぎりぎりまで隠すことが多いので、日々、牧草🌱と水💧の減り具合、うんち💩とおしっこの量はチェックしておきましょう。

④ケージの環境に慣れたら、徐々にサークルに出してあげ、出している間は常に目を離さないようにしてください。
布、壁紙、ビニールなどの誤飲誤食、骨折といった怪我🤕は、命に関わることもあるため特に注意⚠️が必要です。
サークル内や近くには、⑴うさぎ🐰が飲み込むと危ないものと⑵高低差が激しいものは絶対に置かないようにすることと、また敷いてある⑶カーペットなども齧らないよう、気をつけて見てあげましょう。
運動時間は大体1日1〜2時間が目安です。

⑤爪切りやブラッシングなどのケア、健診などで外に連れ出す場合は、お家の環境に慣れてからにしましょう。
怖がってしまい、警戒心が強くなることがあります。
特に体調面に気になることがない場合は、大体、生後4ヶ月以降が目安になります。
ただし、体調面で不安な点や何か気がかりな点がある場合は、月齢問わず迷わず病院🏥に一度ご連絡ください。

⑥避妊・去勢手術は生後半年以降が目安になります。
メスの場合、3歳辺りから少しずつ子宮や乳腺の疾患が増え、高齢になると9割以上が雌性生殖器の悪性腫瘍(がん)に罹患するとされています。
子供をとらないのであれば、メスは2歳までには避妊手術していただくことをおすすめしています。
オスも、メスほどでの割合ではないですが、高齢になると生殖器(睾丸)の疾患に罹患することがあります。
また、おしっこ飛ばし、人への齧り癖、マウンティングなどがある場合は、手術🏥をすることで改善することも多いので、行動にお悩みの方はご相談いただければと思います。

🐰うさぎはとても繊細な動物です。
ちょっとした事故(異物齧りや怪我)、少しの治療の遅れが命取りになることもあるので、毎日欠かさず体調は確認してあげてください。
そして、何か普段と違う様子があれば、迷わず病院へお願いします。🐰🩺🏥💁🏻‍♀️(ITO)20220130

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🐹ハムスターの腫瘍に関して

今回のコラムでは🐹ハムスターの腫瘍に関してご紹介します。

🐹ハムスターの寿命はおよそ2~3年になりますが、腫瘍が見付かるのは早いと半年ほどで、高齢になるほどできやすくなります。またハムスターの種類によっても発生頻度が異なり、ゴールデンハムスターよりジャンガリアンハムスターの方が高いことがわかっています。特にジャンガリアンハムスターでは皮膚の腫瘍が、ゴールデンハムスターでは血液の腫瘍が多いと言われています。

体表面にできたこぶの場合、それが腫瘍なのか、それとも他の原因なのか鑑別することが重要になってきます。細菌感染や炎症により皮膚の下に膿が溜まることがあり、これを膿瘍(のうよう)といいます。膿瘍ができやすい場所はゴールデンハムスターでは陰部の近く、ジャンガリアンハムスターでは唾液腺の近くが多く、複数で同居している場合はケンカによって膿瘍ができることもあります。その他には加齢とともに筋肉の間から脂肪が飛び出し、こぶ状に膨らむこともあります。

腫瘍以外のときは外科的に処置し、くすりで炎症を抑えることで完治することが多いですが、腫瘍は悪性の場合、その場所だけにとどまっているとは限りません。肝臓や肺などに転移することも考えられます。特にハムスターのような小型な動物になってくるとレントゲンなどで判断することも難しくなってきますので、早期発見・早期治療が重要になってきます。

普段からできることは、観察しているときや触っているときに、何か身体にできものができていないか注意してもらうことがひとつです。また体重の変化を知ることは、体調を知るための重要なバロメータになるので、台所用のはかりなどを使って、定期的に体重をはかってください。何か気になることがありましたら、当院🏥までご相談ください。💁🏻‍♂️🐹(C)20220130

 

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フクロモモンガ (続き)

今回のコラムは前回に引き続き、フクロモモンガに関してご紹介します🐾😃

眼が大きく愛くるしい表情のフクロモモンガですが、本来、活発に動き回る動物です。十分に活動できる大きくて高さのあるケージが理想です。また中で飛び回れるように枝やツタを入れて、高い位置に休息スペースとして棚を設置し、本来の生息環境に近づけることが望ましいです。

フクロモモンガは木の幹にしがみつくために爪の先端が鋭くとがっています。ほとんどの場合、フクロモモンガの爪を切る必要はありませんが、人と一緒に生活する場合、腕や背中にしがみつかれて怪我をすることがあります。また、タオルやカーテンなどにフクロモモンガの鋭い爪の先が引っ掛かってしまうことがしばしばあります。このようなことを防止する目的や病的に爪が伸びてしまった場合、フクロモモンガの爪を切ることがあります。慣れているフクロモモンガでも捕まれるとジージー鳴いて抵抗します。このため、最初は動物病院🏥で爪の切り方を教わり、自宅🏡でできるようであれば自宅で行いましょう。

野生下のフクロモモンガは雑食性の動物で、昆虫食の傾向が強く、その他にユーカリやアカシアの樹液や樹脂などを食べています。飼育下ではタンパク質源と果糖や樹脂などの炭水化物源をそれぞれ50%程度ずつ与えることが良いとされており、フクロモモンガ専用フードがバランスの整った理想の食事です。その他には、刻んだ果物や野菜、ナッツ類や種子類、餌用昆虫などをおやつとして少量ずつ(食餌中の10%以下)与えます。実際、葉野菜は繊維やある種のビタミンの供給源となり、市販の飼育書にも果物や野菜を主体とした食事内容が紹介されています。また、おやつとして与えるナッツや種子類🥜、餌用昆虫🦗などはケージ内に隠しておくことで、楽しみながら採食行動を行うこともできます。

本来、フクロモモンガは1頭のオスと複数のメスにその子供からなる群れで生活しており、臭いやさまざまな鳴き声でコミュニケーションをとっています。そのため、単独飼育で飼い主との十分なコミュニケーションをとれない場合には精神的な疾患に陥ることが知られています。単独飼育によるストレスで陰部や胸部を咬んで、自分自身を傷付けることが報告されていますので、複数頭で飼育するか、飼い主とも十分なコミュニケーションをとることが望ましいとされています。

飼育する上で何かお困りのことがあれば、ご気軽に当院までご相談ください  20220109(C)

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アオバト

今週はとても美しい鳩が入院🏥していました。
緑色の綺麗な羽をしています。アオバトといいます。
普段森の中ではなかなか見つけることができません。
今回は何か衝突のような怪我❤️‍🩹をしていましたが無事に元いた森に帰すことができました😃。無事に野生復帰させられてうれしい気持ちと同時に癒しを与えてくれた鳥さんでした。😉


 

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フクロモモンガの生態について

今回のコラムは徐々に診察する機会が増えてきたフクロモモンガの生態についてご紹介します。🐾

フクロモモンガは身体の大きさや外観から、モモンガやムササビと同じげっ歯類と思われることが多いですが、コアラ🐨やカンガルー🦘などと同じ有袋類の仲間です😲。熱帯雨林に棲息し、樹洞を巣穴として生活する🌛夜行性の動物で、1頭のオスと複数のメスと子どもから成る群れで暮らします。寿命は5~7年といわれていますが、飼育下では12~15年との報告もあります。

前肢の小指から後肢の指の付け根にかけて飛膜があり、木々を滑空しながら移動して餌を探すため、地面に降りることはほとんどありません。食性は雑食性で、アカシアやユーカリの樹液🌳、果汁🍒、花粉、または昆虫類🐛などを食べています。下顎切歯(前歯)は木の皮を剥ぎ、樹脂や樹液を食べるために長く伸びています。げっ歯類のモモンガと違い、フクロモモンガは歯が伸びることはありません。また、前肢の薬指は樹の割れ目などに潜んでいる虫を掻き出すために長く発達していると考えられています。

縄張り意識が強く😤、オスは周囲の縄張りや仲間に唾液や臭腺の分泌物を使って臭い付け行います。臭腺は頭頂部、胸部の他に肛門腺、四肢、口角、耳の内側にもあります。警戒心が強いため、「ギュイギュイ」、「ギュルギュル」と甲高い威嚇の警戒音を発声します。可能であればつがいや複数で飼育することが理想とされていますが、単独飼育であれば、十分に人とコミュニケーション🤝をとる必要があります。飼育下ではストレス😰による自咬症が好発するため、ストレスをためないことが重要です。

次回は飼育上の注意点をいくつか紹介したいと思います。何か気になることがありましたら当院までご相談ください。(C)20211113

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皮膚糸状菌症


これから秋に差し掛かる時期、暑さと湿気も残り、お散歩途中に草むらも多く、換毛期も重なることで皮膚トラブルが多くなります。
今回は皮膚の病気の1つである、糸状菌症についてお話しします💁🏻‍♀️🐶😺🐰🐤🐭。

皮膚糸状菌症は、糸状菌という真菌(カビ)🦠が、皮膚や毛などの細胞に侵入し増殖することで、痒み、発疹、フケ、円形脱毛など様々なトラブルを引きを起こす病気です。
初期ではこれらの症状が分かりづらいこともあり、皮膚の赤みのみ見られることもあります。
また、炎症の強さや細菌感染の併発などの状況により、患部が腫れたり漿液が出ることもあります。
発症しやすい部位は頭部、顔、前肢などが多いですが、全身の至る箇所でみられます🧐。

少量の感染の場合、通常健康な皮膚状態であればあまり症状が出ませんが、幼少期や老齢期など抵抗力が弱かったり、他の病気や体調により免疫力が低下している時、換毛期はかかりやすい傾向にあります。

犬🐶に感染する糸状菌はMicrosporum canis(ミクロスポラム・カニス)が多いですが、種類によっては猫など他の動物、人🕺にうつるものもあります🥺。
感染ルートは、感染犬との接触や環境からなど考えられています。

皮膚糸状菌症の診断は、特徴的な脱毛の仕方などの症状がない場合、皮毛の検査(皮膚掻爬検査、抜毛検査、ウッド灯検査など)で診断します🩺🏥。

糸状菌症の予防法は、犬では定期的にシャンプー🧴などを行い、普段使っている寝具などもこまめに洗濯し、清潔に保つ必要があります。
治療❤️‍🩹には、抗真菌薬💊を含んだ、症状に合わせた内服薬、外用薬、薬用シャンプーなどを使用します。
糸状菌はしつこいため、一度感染が成立すると何度もぶり返したり、なかなか治りにくいことも多いです。

今回は糸状菌について紹介しましたが、その他にも、皮膚トラブルの原因はホルモン異常やアレルギーなど、様々な可能性が考えられます。
症状が目に見えるため、オーナー様の気付きが早期治療には大切になります。
何か気になる様子があれば、お早めにご相談ください。   💁🏻‍♀️(ITO)20211030

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胸水貯留について

胸水貯留🫁とは体内の水分を代謝する機能に異常が発生することにより、胸腔に溜まってしまう状態のことを言います。胸水が溜まることで臓器に負荷がかかって機能異常を起こしたり、肺が圧迫され十分な空気の交換が出来なくなり呼吸困難に陥るとされています🥺。

胸水の主な原因として心臓🫀疾患、腫瘍、肺炎など心臓や肺の疾患、フィラリア🪱などの感染などによって起こるとされています。また、胸水には、漏出液・変性漏出液・滲出液といった性状に分類され、胸水貯留を引き起こす疾患によって異なります。この胸水の性状を調べることで、より詳しい原因である病気を特定していきます🧐。
検査方法としては聴診🩺を行い肺音、心音がきちんと聞こえるか確認し、体の状態を確認するために一般身体検査、血液検査🩸を行います。また、胸水が胸腔内に存在するか確認するためにレントゲン検査、エコー検査を行います。胸水を採取できたらその性状を調べ、胸水の原因となる病気の特定をしていきます。

胸水貯留の症状としては、呼吸状態が悪い、チアノーゼ、運動できない😓、開口呼吸😫、発咳😷などがあります。これらの症状は胸水の貯留量が多ければ多いほど重度になります。

治療法❤️‍🩹として、呼吸困難を起こしている場合は胸水を抜き換気能を改善することが第一選択になります。状況によっては酸素化をしながら呼吸状態をまず落ち着かせる場合もあります。その後、胸水貯留の原因となる疾患を特定し、それぞれの治療をおこなっていきます。
胸水貯留は原因となる疾患によって予後は変わり、早期発見、早期治療が重要になります。自身のご家族であるワンちゃん、ネコちゃんが元気がない、呼吸がおかしいと気付かれましたら動物病院🏥へご相談ください。💁🏻‍♂️(P)20211030

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