涙やけについて

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

今回のテーマは「涙やけ」👀です。
トリミングに行っても眼の周りの着色が取れず、お悩みの方も多いのではないでしょうか。涙やけは命に関わるような深刻なものではありませんが、病気の兆候を示していることもあります。🤔
涙やけの根本的な原因は、眼球における涙の量が多くなりすぎることです。正常であれば産生された涙は涙管という管を通って眼から鼻の中に排水されます。しかし、涙の量が多すぎたり、排水システムのどこかに異常がある場合、眼球からスムーズに涙が流れて行かず、溢れ出た涙が光や酸素によって変色してしまった状態が涙やけです😲
その原因が逆まつげや腫瘍などの場合は外科的な処置が必要になります😱。また結膜炎、角膜炎なども内科的な治療が必要になります🤭
一方、何の病気も見付からなかったにもかかわらず、涙やけがみられることがあります。それは老化による眼の周りの筋力の低下や犬種特有のものであったりします。
涙やけのできやすい犬種🐾は目が突き出た状態にあるチワワ、パグなどの短頭種🐶です。また遺伝的に飾り毛のあるトイプードル🐩、ミニチュアシュナウザーなども毛が眼球表面を刺激して涙が多くなります。さらに短頭種と飾り毛が遺伝的に組み合わさったシーズー、マルチーズ、ヨークシャテリアなどは一段とそのリスクは高まります。😲
涙やけを予防するための基本的な対策は過剰な涙😭をこまめに拭き取ってあげることです。また、涙が出ないよう被毛を整えたり、生活環境を整えるといった対策も必要になります。
涙が乾燥していないうちはドライティッシュ、乾燥して固まってしまったらウエットティッシュを用いることが効果的です。涙を拭き取るときは強くこすらないようにしてください。あまりゴシゴシ擦りつけると皮膚に小さな傷ができて眼瞼炎などの原因になってしまいます。また眼球の表面を覆っている涙まで拭き取らないよう気を付けます。
生活環境の中にある刺激物質(タバコ、線香、香水、柔軟剤、消臭剤、デオドラントなど)が犬の眼球に作用し、涙の分泌量を増やす原因になっていることがあります😵。犬の休息エリアにエアコンの風が直接当たっていないことを確認してください。目が乾きやすくなってドライアイになったり、乾燥を防ごうとして涙が増えてしまいます。
涙やけで気になる方はご相談ください。🩺🏥💊
(C)20210316

 

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アリス動物病院(川越市・動物病院)

親鳥なのですがコガモです

今年の1月14日から右の翼に大怪我をして、入院していたコガモですが、無事に引き取り先が決まりました❗️

最初は子ガモと思っていましたが、どうやらコガモという種類の小さなカモとわかりました。大人の鳥でした、、、

空を飛ぶことはできませんが、他のカモたちと仲良く過ごしてほしいです🦆

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ウサギのエンセファリトゾーン症

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

今回のテーマはうさぎ🐰の「エンセファリトゾーン症」についてです。

ペットとして飼われているうさぎ🐰の半分以上が「エンセファリトゾーン」を保有しているというデータが海外では出ています。

エンセファリトゾーンは、何か?というと細胞の中に寄生する「原虫」という寄生虫の一種です。エンセファリトゾーン症は、この寄生虫による感染で起こる脳炎です。哺乳類に広く感染しますが、うさぎ🐰への寄生が最も多いです。

通常は無症状ですが、ストレスなどで免疫力が落ちると発症し、エンセファリトゾーンの増殖により、寄生部位の脳、眼、腎臓で症状をひきおこします。😅

初期症状は、軽度のふらつきやぎこちない動作などですが、進行すると首を傾けたように頭が斜めになる捻転斜頸(ねんてんしゃけい)、眼球が意思とは関係なく小刻みに揺れる眼振(がんしん)、てんかん発作などの神経症状を生じます。眼への感染で白内障やぶどう膜炎も生じます。😱

感染経路は、母うさぎ🐰から胎盤感染によって子うさぎ🐰に感染するほか、感染したうさぎが胞子を尿中に排泄し、別のうさぎ🐰が感染うさぎ🐰の尿のついたフードや水を摂取することでも感染することが知られています。🤔

エンセファリトゾーンの治療は、駆虫薬による駆虫と周囲の炎症を取る抗菌薬や抗生剤などによる治療が必要となります。💊💁🏻‍♂️

ご自宅のうさぎ🐰ちゃんがバランスを崩していたり、首をかしげている斜頸の姿を見かけたら、すぐに動物病院を受診して下さい。当院では、うさぎ🐰の診療に加えて、うさぎ🐰のグルーミング教室も行っておりますので分からないことがあればご相談下さい。🩺🐾💁🏻‍♂️

(Y)20210218

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てんかん

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

今回のコラムはてんかんについてお話します。

冷え込みが厳しくなってきて、ご自宅にいる時間が増えている方もおられるかと思いますが、ご自宅で飼っている子が急にバタンと倒れたり、いつもはしない行動をしだしたら…🤔

もしかしたら「てんかん」⁉️かもしれません。

てんかんは、発作的に繰り返す全身のけいれんや意識障害を伴う脳疾患のことです。

大きく分けて、原因が特定できない特発性てんかん(若齢時に多く発生する)と、病気がもとで起こる症候性てんかん(脳腫瘍、脳炎、外傷、ウサギの場合のエンセファリトゾーン症など)などがあります。🐶🐱🐭🐹🐰

症状は、意識を失い倒れる・全身をバタつかせる・体の動きが止まる・引き攣ったりする・手足や顔まわりなどの体の一部の筋肉がピクピク動き続ける・落ち着きがなく部屋中をウロウロ徘徊する・しっぽをくるくる追いかけまわす・訳もなく鳴く、といったものがあります。😲🐾

通常、発作は数秒から数分で収まり、その後は意識も戻り何事もなかった様に過ごすことが多く見られます。ストレスなど精神的🤢なもの、光や音💥⚡️などの刺激、天候の変化⛈🌬など環境がきっかけとなって引き起こされることがあります。

症状が重度になってくると何度も発作を繰り返したり、止まらなくなってしまう重責状態になってしまいます。その場合は強い神経症状が残ったり熱中症のように高体温で命に関わってしまうことがあります。🙀

てんかんの治療では一般的に、発作の頻度と強さを軽減するために、飲み薬💊による発作のコントロールを行います。原因がハッキリしている場合には基礎疾患の治療も必要になります。

もし、ご自宅で発作のような症状が出たときは、今後の治療のために、時間(長さ)、様子などを記録しておくことも大切です。📱(動画などに撮っていただくと診断しやすくなります🩺)

てんかんは放っておくと少しずつ悪化しますので、症状が続く場合は治療💉💊が必要です。思い当たることがある方はぜひご相談ください。😃

20210117(ITO)

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歯周炎について

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

今回のテーマは歯周病です。

わんちゃん、ねこちゃんのお口のトラブルはいろいろありますが、飼い主さんが一緒に暮らしていて気になることといえば、歯石や口臭ではないでしょうか。2歳齢になるまでに猫の70%、犬の80%が歯周病を患っていると言われています。😺🐶⁉️🤔

歯周病の主な原因は歯の表面に付着した歯垢(プラーク)です。歯垢は食べ物のカスと細菌の塊からなります。歯垢1gには1000億個の細菌が含まれていると言われています。

歯垢を放置しておくと、犬では3~5日、猫では約1週間で唾液中のカルシウムが沈着して歯ブラシでは除去しにくい硬さの歯石となります。この歯石の表面はザラザラしており、さらに上から歯垢が付着しやすくなります。❗️🪥🪥🪥

このような歯垢や歯石は、強い口臭や、歯肉の赤い腫れ痛みや出血などを招きます。さらにこの状態が続くと、歯肉が歯から剥がれ、歯肉と歯との間にポケット状の溝ができます。この溝に歯垢とともに細菌が侵入し、溝が深くなることで、最終的には歯を支える骨まで溶かされる歯周病で歯が抜け落ちます。❌

それだけではなく、菌が出す毒素・菌体そのものが体に入ることで、様々な病気を引き起こす原因になります。例を挙げると心臓や肝臓、腎臓などの主要臓器や血管の病気、呼吸器疾患、糖尿病、全身への感染症などが考えられます。🫀

初期の治療では歯垢や歯石の除去や薬の服用で改善されますが、進行したものでは全身麻酔をかけた状態での歯石除去や口腔手術などの処置が必要となります。🏥🩺💉

歯周病はお口のトラブルだけではなく、日々の健康や寿命に関わりますので、お困りの方は気軽にご相談ください。🐶😃😺

(C) 20201221

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ワンちゃんの気管虚脱

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

季節の変わり目は、人と同じように動物たちも体調を崩しやすくなります。ワンちゃんが興奮した時や朝方など止まりにくい咳をしていませんか⁉️このような咳の症状の中には「気管虚脱」という病気のことがあります。😲🐶

気管虚脱は、小型犬や老犬で比較的よくみられる呼吸器の病気です。
気管の構造は、掃除機のホースのように弾力のある筒状の形をしています。これを構成している気管の軟骨が何らかの原因によって歪み、潰れた状態になることが気管虚脱です。気管は、空気の通り道なので、気管虚脱が起きると呼吸しづらく苦しくなります。🫁

症状は、一般的には続く咳が出ます。重症化するとガチョウの鳴き声のように「ガーガー」という乾いた呼吸音になり苦しくなります。ひどく進行する場合ですとチアノーゼ起こしたり呼吸困難で失神したり命に関わることがあります。⚠️

治療は、外科手術での長期的な治療効果はまだ確立されておらず、体重管理、気管支拡張薬、抗炎症薬、鎮咳薬などの内科治療によってまずは症状を緩和する方法が一般的です。💊️🏥

肥満であることや散歩時に首輪を過度に引っ張ること、高温多湿や気圧の変化などの環境要因が「気管虚脱」を誘導する要因になりますので体重の管理や胴輪(ハーネス)を用いることが症状の悪化を防ぐ方法になります。

気管虚脱を含む呼吸器の病気は、早期発見による早期治療・対策が進行抑制に非常に重要となります。
お家のワンちゃんに気になる咳や呼吸の異常がある方は、あまり様子を見ずにお早めにご相談下さい。🩺😊

20201214(Y)

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犬のドライアイ

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

こんにちは。今回のテーマ[犬のドライアイ]です。 👀🐶
犬の乾性角結膜炎は、別名「犬のドライアイ」とも呼ばれ、涙腺から分泌される涙の量が十分でない、目の形状の不具合などから涙💦が角膜👁(眼球の表面の透明な部分)に十分に行き渡らないことによって角膜が乾燥する状態のことを言います。

最も多い原因は、免疫系の細胞による涙腺の破壊によるものですが、ウイルス性疾患、薬物反応、アレルギー、外耳炎、外傷なども原因は様々です。

ドライアイの症状は、ネバついた黄緑色の目ヤニが出たり、目を眩しそうに閉じたりします。角膜を明るいところで眺めると、黒くモヤがかかったように見えたり、結膜(白目)が赤くなったりします。これは、角膜や結膜が乾燥し傷つきやすい状態になっていて、炎症を引き起こします。重症化すると角膜の透明度が落ち、視力障害や失明してしまう場合もあります。😱

 好発犬種としては、ヨークシャー・テリア、チワワ・ボストン・テリア、シー・ズー・ミニチュア・シュナウザーなどがいます。🐾
ドライアイが進行する前にできるだけ早めに気づき、治療を始めるのが望ましいです。粘り気のある黄緑色の目ヤニが出ていたり、目を眩しそうにしていると感じれば、一度受診されることをお勧めします。ドライアイの治療には、点眼薬での治療が必要となりますので、気になる方は当院にご相談下さい。🤗🐶
(Y)20201108

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横隔膜心嚢膜ヘルニア

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

こんにちは😊

今回は「横隔膜心囊膜ヘルニア」という少し珍しい症例が続きましたので、ご報告します。この横隔膜心嚢膜ヘルニアという病気は一般的に生まれつきの病気になります。
お腹の臓器が胸部(心肺のエリア)と腹部(肝腎消化器のエリア)を分ける膜(横隔膜)を突き抜けて胸の中の心臓を包んでいる膜(心膜)の中に入り込んでしまっている状態の病気です。心膜の中は心臓とお腹から潜り込んできた臓器がギューッと押し合った状態になります。ですので、疲れやすく呼吸が苦しく、開口呼吸や努力呼吸を行うことも多いです。突然死を引き起こすことも多い病気で大人まで育たないことも多いです😮診断はX線(レントゲン)検査を行うことが一般的です。

写真🙀を載せましましたが、普通なら横隔膜によってしっかりと分かれている腹部と胸部が繋がって見えます。造影剤を飲んだ後に撮ると、普通ならお腹の中に映らなければいけない白い影が、胸の中の心臓と重なって見えるので、一目瞭然です。

今回は当院にて手術を行いとても元気にしてあげることができました✨😸 心当たりの方、まだ検診を受けていない方、一度確認してみることをお勧めします。 引き続き健診プランも受け付けています。お気軽にご相談ください。

😊(ITO.T) 20190121

 

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椎間板ヘルニア

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

獣医師の伊藤です。今回のトピックスは
ワンちゃんの「椎間板ヘルニア」についてです

「椎間板ヘルニア」とは
首、背骨や腰骨など椎骨の継ぎ目部分でクッションのような役割をする組織の椎間板が何らかの原因でずれてしまい、脊髄神経を圧迫している状態の病気です。
場所や程度により症状は異なりますが、激しい痛みの他、肢に麻痺が起こったり、歩行困難や排泄障害を起こしたりします。

椎間板ヘルニアの要因は、一般的には加齢によるものや、遺伝的要因のもの(軟骨異栄養症の遺伝子を持っている犬)などがあります。ダックスフンドやコーギーなど、胴長の犬種の他、フレンチブルドック、ビーグルなどの犬種が多いようです。若齢で発症することもあります。
椎間板ヘルニアの予防やケアの注意点としては、まず子犬の時期からバランスの良い食事と適度な運動でしっかりした身体を作ることが大切です。また、肥満体型で過体重だったり、痩せすぎで骨格を支える筋肉量が不足していると関節に負担がかかり病気の原因にもなります。標準体型を維持することも大切になります。ケースによっては食事指導が必要になる場合もあります。加えて日常生活ではスリップによる発症防止のために足裏のケアを行い、合わせて無理な姿勢からの急な動きや着地などにも気をつけることが大切です。

治療方法は、症状の程度や進行状況によって選択しています。軽い麻痺の場合は内科療法で注射や内服薬、サプリメントで回復を目指します(現在は非常に有効な関節用のサプリメントがあります)。繰り返しの発症や進行早い重症例の場合には外科手術が適応になることがあります。手術は当院で行っています。この場合手術までの期間が開いたり、神経障害の程度によっては軽度の麻痺が残るようなこともあります。治療法は症状、経過、進行状況により変わりますので適応については診療時にご相談ください。術後のリハビリはご家庭で行っていただくことがメインになりますが通院で行うこともあります。

術後管理やリハビリを含め、椎間板ヘルニアの治療はオーナーさんのサポートが不可欠になります。また、早めに対策をすることで進行を遅らせることもできるので、もしもお気付きのことがありましたらご相談ください。

(ITO) 20190616

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